米軍、イラン船に発砲し拘束=パキスタンへ代表団派遣も―トランプ氏、和平交渉再開へ圧力
【ワシントン時事】米中央軍は19日、オマーン湾で同日、対イラン海上封鎖の突破を試みた同国船籍の貨物船に発砲し、拘束したと発表した。トランプ米大統領はこれより先、イランとの和平交渉に当たる代表団が20日に仲介国・パキスタンの首都イスラマバードに入ると説明。2週間の停戦の期限切れを米東部時間21日に控え、米側は交渉再開に応じるようイランへの圧力を強めているが、情勢は流動的だ。 中央軍などによると、米海軍のミサイル駆逐艦がイラン南部バンダルアッバスに向かっていた貨物船に停船を命令。6時間にわたり警告に従わなかったため、駆逐艦は貨物船の機関室に向けて艦載砲を数発発射し、航行不能にした。その後、米海兵隊員が乗り込み、貨物船を米国の管理下に置いたという。 事実とすれば、13日の米軍による封鎖開始以降、イラン船の拘束は初めてとなる。ただ、イランのメヘル通信は、米軍は海域から撤収したと伝えている。 一方、トランプ氏は19日、SNSに「あす(20日)夕に代表団が交渉のためイスラマバードに到着する」と投稿。交渉妥結に向け2度目の対面協議を行いたい意向とみられる。ホワイトハウスは代表団の構成について、バンス副大統領、ウィトコフ中東担当特使、トランプ氏の娘婿クシュナー氏の3人だと説明した。 トランプ氏は同じ投稿で、イランが「公正で合理的な取引」を受け入れなければ「あらゆる発電所と橋を無力化する」と警告した。同氏は停戦合意発表の直前にも重要インフラに大規模攻撃を加える方針を示しており、今回も威嚇によりイランに歩み寄りを迫った。 これに対し国営イラン通信は、交渉再開をイランは拒否したと報道。米軍の海上封鎖が続いていることなどを理由に、「実りある交渉の展望は開けていない」と主張した。パキスタンのシャリフ首相は19日、イランのペゼシュキアン大統領と電話会談したと明らかにしたが、次回交渉の日程などには触れなかった。
