「条件付き運航」の発言なかった=被告聴取の海上保安官が証言―釧路地裁
2026/02/18 19:18配信【時事通信社】
北海道・知床半島沖で観光船が沈没した事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社「知床遊覧船」社長、桂田精一被告(62)の公判が18日、釧路地裁(水越壮夫裁判長)であった。事故当日、被告を事情聴取した海上保安官が証人として出廷。「(被告から)条件付き運航の発言はなかった」と証言した。 証言によると、海上保安官は事故当日午後11時すぎ、被告から「(当日)午前の海の状況であれば出航できると判断した」と説明を受けた。その際、被告からは、途中で引き返す可能性を織り込んで出航する「条件付き運航」や、午前中に帰港できるよう途中で折り返す旨の発言はなかった。 出航についての船長との打ち合わせ状況を問うたところ、被告は「電話だったかな」などと返答。後になって「朝、直接会って話した」と説明したといい、海上保安官は「なぜ朝のことなのにあやふやなのか不思議だった」と話した。 船は2022年4月23日午前10時ごろ出航。午後1時20分すぎに沈没し、乗客乗員26人が死亡・行方不明になった。 起訴状によると、桂田被告は運航基準で出航を中止すべき風速や波高が予想され、死傷事故が起きる可能性を予見できたのに、運航管理者などとして出航や航行継続の中止を船長に指示すべき義務を怠ったとされる。
